なかなか話題にしにくい、という人も多い「葬儀の費用」。
しかし、お金問題はとても重要です。
ここでは葬儀にまつわる費用のお話をしていきます。
葬儀の平均費用の話
さまざまな解釈がありますが、葬儀の平均費用は200万円程度だと言われています。
10年ほど前、私が葬儀に携わっていたときもこれくらいの価格帯が多かったので、これが一つのラインだと考えてよいでしょう。
ただし、実際には、これ以外にもお金がかかります。
たとえば、お墓。お墓がない状態からお墓をたてようとすると、こちらも葬儀とほぼ同額の200万円程度がかかると言われています。
仏壇も、10万円~20万円程度はかかりますので、このためのお金も必要です。
葬儀の費用は何で決まるか
では、葬儀の費用というのは何で決まるのでしょうか。
これは葬儀会社ごとによって違いがあるため、一概に言うことはできません。
ただ、多くの場合、「葬儀の規模」で決まると言われています。
葬儀が大きければ大きいほど、お金はかかります。
「葬儀が大きいと何が変わってくるの?」と疑問を抱く人もいるでしょう。そのために、「葬儀の規模によって変わるもの」をリストアップしました。
①ホールの規模
葬儀の規模が大きいと、使うべきホールの敷地面積が変わります。これは、大きければ大きいほどお金がかかるのが普通です。
②花の数
花で祭壇を作った場合、葬儀の規模は「花の数」に直結します。花はかなり高価なものですから、お花が増えるとその分だけお金がかかります。また、白檀の祭壇であっても、花はある程度必要ですから、まったく加算がない、というわけではありません。
③人件費
大きい規模の葬儀だと、その分葬儀会社の人の手も必要になります。1人2万円だとしても、5人で10万円はかかります。
④宗教者へのお礼
家族の特別の希望があれば別ですが、基本的には、宗教者の数は葬儀の規模に比例します。
そのときにお渡しするお礼は、宗教者の数が多ければ多いほどかさみます。
⑥引き出物や食事の費用
「香典返し」に関しては、余った分は返品が可能です。しかし、親族などに初七日法要の折に渡す引き出物は返品ができないことがありますし、食事の費用もかかります。
このように、一つ一つのことで費用がかさんでいくため、大規模なお式の場合、相当の出費の覚悟が必要です。
葬儀の実際
一般的には、高齢者の方のお式の場合、そうでない人に比べて、葬儀の規模は小さくなります。
50万円程度で葬儀が終わる、ということも珍しくありません。
また、現在は格安の葬儀会社もありますから、このようなところに申し込むのもよいでしょう。
過不足なく、しかしそれほど費用が高くない葬儀を行ってくれるはずです。
「葬儀は小規模の方がいい」は本当か?
ただし、必ずしも小規模のお式の方がよい、というわけではありません。
相当の会葬者が来られるお式であるのに、小規模のホールにしてしまうと、ホールに入りきらないということもあります。
これでは、せっかく参列してくださった方に失礼ですよね。
また、費用の面から言えば、「お香典」も渡されることになるので、会葬者が多いケースですと、葬儀費用をある程度補てんできることもあります。
葬儀の費用に関しては、葬儀会社とよく話し合って決めていくことをおすすめします。
現在は葬儀会社も、無理に高いプランを勧めてくることはあまりありません。また、予算を伝えれば、それで間に合うような葬儀を提案してくれるのが普通です。
ちなみに、「どうしても葬儀の費用が捻出できない」ということであれば、葬儀ローンを利用することもできます。また、葬儀会社に相談すれば、支払プランを一緒に考えてくれることもあるでしょう。
また、仏壇やお墓(特にお墓)に関しては、葬儀と同じタイミングで用意しなければならないものでもありません。そのため、葬儀が終わった後、次のボーナスのタイミングで購入する、ということも可能です。