家族葬は、近年の新しい葬儀のやり方として人気が出ています。遺族の精神的な負担も少なく、著名人でも家族葬を選ぶ人も出てきています。
家族葬とは
家族葬は、一般葬と並んで多く行われる葬儀のやり方です。家族葬の葬儀は通常の伝統的な形式で行われます。家族、親族、親しい友人などの故人と深い関わりのある人物のみを葬儀に招き、静かに故人を見送る形の葬儀であるのが特徴です。昔は葬儀といえば基本は一般葬のことを指していましてが、1990年代になるとこの家族葬という新しい枠が誕生し、近年人気の葬儀のやり方となっています。年々、この家族葬を好む傾向は増加しており、葬儀はやはり近辺の人たちだけで見送りたいという希望が多くなっていることが伺えます。家族葬には厳正な人数の定めはなく、各葬儀によって様々です。本当に近い家族のみを招いて5人程で行う家族葬もあれば、そこに親しい友人が加わって30人程で行われる家族葬もあります。場合によっては50人を超えることもあり、家族葬だからといって少ない人数でなければならないことはありません。
家族葬にかかる費用
家族葬にかかる費用は大体30万円から100万円くらいになることが多いです。ただしこれは葬式本体にかかる費用の目安であり、実際にはこの他に寺院費用などが加わってもっと高くなることがあります。葬儀をする業者によっては寺院費用もすべて込みの値段で提示してくれるかもしれませんが、提示された以上に高くなってしまうこともあることを頭に入れておいた方がよいでしょう。家族葬は、一般葬と比べて参列者の人数の予想が容易であり、想定していたより沢山の人数が来てその分余計な金額がかかってしまうことはあまりありません。それでも料理の質や祭壇、供花の配置によっては金額が多少変わってくるのも事実です。また、一般葬と比べて全体の金額自体も少なくて済みますので、親しい間柄だけで静かに、また金銭面でもなるべく小さく済ませたいなら家族葬がおすすめです。
家族葬のメリット、デメリット
家族葬のメリットは、故人の親近者のみでゆっくりお別れできること、参列者が少数なので対応に慌てることが少ないこと、葬儀を知らせるのにあまり手間がかからないこと、遺族の精神的な負担が軽くて済むことなどがあげられます。一般葬のように多くの参列者を呼ぶとなるとそれだけ様々な手配や気遣いが必要となってきますので、遺族の負担は計り知れないものになります。家族葬のように親しく少人数であれば改めて気を遣う必要もなく、比較的楽にすべてを準備することができます。デメリットとしては、後の弔問客の対応が大変になること、故人と関係のある人々が自分を呼んでくれなかったことで気を悪くすること、家庭によっては家族葬を行うことに猛烈な反対を受けることなどがあげられます。家族葬はどこまでの関係の人を呼ぶかが重要な点であり、当然呼ばれなかった人から思わぬ批判をされることがあることも考えなくてはなりません。
